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November 07, 2005
日航経営改革方針を発表
日本航空は今後五年間で約600億円を投資する一方、全社員を対象に基本賃金を平均10パーセント削減する経費節減策を盛り込んだ経営改革方針を発表した。
詳細は分からないが11月8日付日経新聞朝刊では、「労使関係」等の要因を挙げている。以下に私が思っていた三つの疑問点を述べたいと思う。
・燃料費高騰問題
ガソリンの値段からも分かることであるが、石油関連商品の値段が高騰している(ちなみに航空機燃料はケロシンと呼ばれる灯油系の燃料を使用する)。原油は国際相場商品でもあるし、また為替に影響される商品であることから商品先物取引や為替予約などで価格変動リスクをヘッジしておく必要があります。日本で商品先物取引というと「強引な勧誘」などで悪いイメージが先行しますが(実態はその通りです)、本来は価格リスクを避けたい需要家などがそのリスクをヘッジ(他に転嫁する)ための重要な市場で、統制経済ではない市場経済社会では必要不可欠です。実は私は以前商品取引員(商品先物取引会社)の登録外務員(勧誘要因)として勤務していたのでちょっと述べたいが、このような当業者が利用する場合は現実の取引とは逆の立場(先物市場で航空会社などの需要家の場合は売りを、生産者の場合は買いを入れておくこと(つまり現物とは逆のポジション)となる。ちなみにこれは先物会社の勧める「パッチ(両建てのこと)」とは全く違います。現物の裏づけのない「パッチ」は全く意味のないことで、いったん撤退(損切り)してポジションをゼロにして出直すのが適切です。「パッチ」を薦めるのは営業成績に影響しないようにするため(損切りしてしまうと純増が減ってしまうため)という先物会社側の都合に過ぎません。この先の詳細は先物関連サイト「電話の向こうの知らない世界」などをご覧下さい。商品先物取引についての話はこれまでにしますが、それらの手法を駆使して価格変動リスクを回避した割合がどうやら全日空と比べて少なかったようで、日航にはこの価格変動リスクがかなり響いた模様である。
・経営統合に伴う機材の重複
ご存知かと思いますが、現在の日本航空は旧日本航空(以下日航と略します)と旧日本エアシステム(以下日本エアと略します)が経営統合して出来たものである。二つの会社の融和が出来ていないと様々な問題が発生することは過去の合併事例でもあるかとは思いますが、さらに両社は航空機という設備を抱える航空会社であることから、こちらでも問題が発生する。特に両社は一部の例外を除いて全く異なる機種を所持していることから整備士や運航乗務員及び予備機や予備部品などに無駄が生じやすい。大型機のB747(日航のみが所持している)やB777(両社とも所持している)の場合は問題が少ないが、中型機(日航はボーイング社のB767に対し、日本エアはエアバス社のA300)、小型機(日航はボーイング社のB737に対し、日本エアはボーイング(旧マクダネル・ダグラス社)のMD80・90シリーズ)、コミューター機(日航系のジェイエアはCRJ200に対し、日本エア系のJACはDHC-8-400)と完璧なまでに使用機種が異なっている。仮に経営統合したのが日航と全日空であればこれほど極端に異なることはない(しかも異なっていたのは引退済みのMD-11、DC-10及び引退予定のA320、A321またジェット機が就航できないDHC-8もあるが子会社の子会社-つまり琉球エアコミューターが使用しており問題は軽微だろう)。最終的には日航側の機種で統一を図るのだろうが、それまではかなりの無駄が生じることが考えられる。
・アライアンス未所属と路線問題
ついこの間「ワン・ワールド」に加盟することを発表したが、これまで日航は独立を保っていた。一方の全日空はかなり早い時期に「スターアライアンス」に加盟した。アライアンスに加盟するメリットの一つに同一アライアンスに属する会社とのコードシェア運航が組みやすいというメリットがある。そこで全日空は中国路線などを拡充する一方で、長距離国際線の中で採算が取れない路線では自社運航を取りやめ、他社運航路線にコードシェアで便名だけを載せる手法を取った。そのために同社の国際線の収支を改善することができた。一方日航は自社路線による運行便が全日空に比べて多い。アライアンス所属会社がどのアライアンスにも属さない会社に対して取る態度がどうなのかまでは分からないが、結果として赤字路線を抱えることになったかもしれない。
投稿者 kokuitten : November 7, 2005 11:37 PM
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